アニメ「慎重勇者 ~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~」6話を慎重に語ってみる
えっと、まず前回の記事でこの二人を兄妹と書いてたんですが違いました。竜族の二人というだけで特に血のつながりはないようです、失礼しました。
慎重さが足りない……!
ではまず、『慎重勇者』ってどんな作品?
──慎重すぎる勇者が天界と人間界を行き来しつつ、神々や人に迷惑を掛けながら魔王を倒す(予定)の話。
6話を簡単に説明すると?
──生贄になる事を認めた荷物持ち(女)を助ける勇者、怒った竜族の長と戦闘になるが撃破する。それでも聖剣は手に入った! でもそれ偽物でしょ?
6話のストーリーは三部構成。
竜族の長を倒す動機・対決・その後という感じで綺麗にまとまっています。
前回からの続きで 荷物持ち(女)が周囲の期待に応えようといい子を演じようとしていますね。観ていて非常に辛いです。
それが儀式の直前に荷物持ち(男)の声で我に返る。
表情の違いだけで分かりますね、こういうところがちゃんと描かれているのは素晴らしいです。
そして勇者が助けに入る、という。まぁ「知ってた」という展開です。
ただもっと簡単な方法で終わると予想してたんですよね、最強の剣も合成で作ったとか、力づくで手に入れる。死なない女神を代わりに生贄にする、等。
思った以上にシリアスでびびりました。
そしてトカゲババア(竜族の長)との戦闘。
個人的には「キャッチボール型バトル」と呼んでいます。 互いに策略や技を出し合って、これで俺の勝ちだ! とマウンティングを取りながら次の手次の手と戦闘を進めていくパターンの事です。
恐らくバトルの 最も主流なパターンだと思われます。
(ジョジョがこの手法では天才的だと思うんですが、恐らくその前からあったんでしょう。でも手塚治虫はやってなかったような……?)
では、そのキャッチボールを言葉でザッと書いていきます。
トカゲの神竜化←勇者がドラゴンキラーを取り出す←荷物持ち(女)に呪い、後三分で死ぬ←フェニックスドライブ(必殺技)←アルティメットウォール(防御力アップ)←すばやさの種+予備のドラゴンキラーで二刀流←だがダメージはほぼ無し、残り時間一分←ダメージではなく崖ぎわに押していた←参った!呪いを解く! 嘘でした+ドラゴンブレス←ダブルウインドブレイド(必殺技)←だが私には翼がある←なかった(落下)
見事な攻防でした、メモ取るの大変でした。
こういう攻防は時間の密度が高く感じられるので体感時間もかなり短かったと思います。
これが原作通りなら作者さんはかなりの実力がある方だと思います。これが素人の方でカクヨムというサイトに投稿されたものだと思うと凄い時代になったものだと感嘆します。
そして聖剣を手に入れる訳ですが、これが後で偽物だという事が女神によって見破られます。勇者の合成した剣だったらしいですね。
ここで少し疑問なんですが、この剣が奈落の底から浮かび上がってくるシーン。これも勇者の力でやったんでしょうか?
まぁ演出的なものだと思うので、余り突っ込むのも野暮ですね。一応、少し引っ掛かったので。
そして今回の主役なんですが、恐らく荷物持ちの二人なんでしょう。
今まで意識していなかったけれど、追い詰められる事で初めてその感情に気付く、大事な人が誰かと分かる。という中々のラブなストーリーです。
もう少し強めにスポットを当ててあげて欲しいとは思いましたが、まぁバトルが面白かったんで別にいいのかなぁ。
それと竜族なんですが、彼らって別に悪いことしてないんですよね。言い伝えを守る為に生きて来て、それをするのが世界を救う事だと信じているし実際にそうなんでしょう。
作中、狂信者的に描かれていましたが、きっとあの世界にとっても間違った方法ではなかったはずです。
まぁ、ああいった誰かを犠牲にしてどうこうするという全体主義的な考えは今の時代には通じないと思うし、主人公の病的な猜疑心が上手く行ったエピソードとしては非常に秀逸だと思うんですが、どうしても引っ掛かってしまうなぁ……。
そしてこの選択によって勇者は少し追い詰められた感じでした。世界の七割? も魔王に支配されているようですし、まだ6話なのに切羽詰った感じがしています。
このアニメ、ワンクールでどこまでやるの?
さて、ここからはただの妄想です。
何気にフッと思ったんですが、この慎重勇者が現実に居るとしたらどういう場所に居てどんな職業なんでしょう?
神と勇者の関係は、経営者とバイト・派遣社員の関係に似ています。
なので、凄く優秀な派遣を雇ったらそいつが恐ろしくワンマンで全然言うこと聞かない。でも成果はしっかり出す。
と、こんな感じになるんでしょうか。
「このバイト、有能だけど我儘すぎる」
- 遅刻をして来ても時間内に仕事を終わらせる
- マニュアルを無視して自己流のやり方で売り上げを上げる
- 社長とタメ口で話して新事業を立ち上げる
うん、これはウケないですね。
という事で7話は出来るだけ早くアップする予定です。
この顔が強烈すぎて夢に出そう……。