アニメをっち

アニメの感想、持論などを好き勝手に書いております

アニメ「荒ぶる季節の乙女どもよ」について今更書く

  前クールだというのに既に記憶が曖昧になっているのが悲しいですが、覚えている範囲でザッと書きます。

 

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© 岡田麿里・絵本奈央・講談社/荒乙製作委員会

  まず特徴を三つ挙げます。

 

  • ノイズだらけの恋愛もの
  • キャラクターそれぞれのストーリー
  • 男にも分かりやすい表現方法

 

 一つずつ解説します。まずノイズだらけ。

 恋愛というのは基本的に相手に対する思い入れだと思っています。好きな相手にどれだけ幻想を抱く事が出来るか、というもの。

 そういう意味では汚い部分は除いて綺麗な部分だけを見た方がいい。当然の事ながら好きな人がどんな物を見てオナ○ーしているかなんて知りたくない訳です(男は知りたいかもしれないが)。更に言うとオ○ニーしている姿を見るなんて事はあってはいけない(男は以下略)。

 この作品はそれをやってしまったという中々に罪深いアニメです。

 

 

 次にキャラクターそれぞれのストーリー。

 メインのキャラクターは女の子五人です。そのそれぞれに少女漫画的展開があります。

  1. 幼馴染への恋心に気付く
  2. 恋の素晴らしさを知る
  3. 大人ぶろうとして失敗する
  4. 男子に幻滅して百合に走る……?

 

 (五人目はちょっと特殊な立ち居地なので後で個人的な見解を述べます)

 ずらっと並べるといかにも少女漫画的、という感じがします。余り詳しくはないですが、どこかで見たような気がする話です。

 でもこの作品を観た方なら思うでしょうが、それほど少女漫画臭さ(とあえて書きますが)を感じなかったんじゃないでしょうか?

 

 

 そして最後、男にも分かりやすい表現方法です。

 登場人物たちは何かあると、動揺します・叫びます・走ります。文芸部なんですが非常に体育会系です。感情表現が派手で分かりやすい、ここには先ほどの少女漫画的な手法は一切使われていません。

 こういった身体的な表現方法によって観ているのが男でも楽しめるようになっていました。こういうところが素晴らしい。

 

 脚本をされているのは岡田麿里という方です。個人的には岡田麿里嬢と呼んでいますが。確かニコ動のコメントで見たからだと思います。

 『とらドラ!』『あの花』の脚本家といえば分かる人も居るかもしれません。『マヨイガ』……? 知らんな。

 一応、wikiのリンクを貼っておきますね。

岡田麿里 - Wikipedia

 恋愛ものからバトル中心の作品まで幅広くされています、そういった経験がこの作品のような表現を可能にしたと考えていいんでしょうか。本人に聞かないと分かりませんが。

 ちなみにこの作品では原作もされています。

 

 

 その辺りも踏まえて先ほど保留していた五人目の子の個人的な解釈に行きたいと思います。他の子とはかなり異質だと思います。

 一言で言うと「少女であれ、という呪い」なんじゃないかと思っています。少女(処女でもいいかもしれません)である事は美しい、だから穢れのないままで居て欲しいという。

 ぶっちゃけロリコンですね、少女性に異常な神聖性を見出すという。

 (個人的には余り分からない世界ではありますが、いい歳こいてアニメを観てる人間なので知り合いにそういう人は居ます。まぁ宗派の違いぐらいだと思ってますが)

 そういうロリコンの特殊な洗礼を受けた女の子が、その洗礼に対して反発するのと同時に恋心を取り返す。と、そんなストーリーだと思います。

 これってやっぱり視聴者(主に男性層)に向けた何らかのメッセージだと考えるべきなんでしょうかね? ちなみにニコ動のコメントではそのロリコンキャラを「プロリコン」と言われてました、プロのロリコンって意味でしょう。

 中途半端なネタにするより、行くならあそこまで行って欲しいとは思いますが。まぁ大きなお世話でしょう。

 

 

 

 話を最初に戻します、ノイズを作品に入れるのって結構賭けなんですよね。それだけで離れる視聴者というのも居ますから。

 でもそのノイズをしっかり入れて、しかもコメディーとして成立させているのはさすがとしか言いようがないですね。生命賛歌です。

 そりゃあ高校生ですよ、女の子の体に触れたらそれが好きな相手じゃなくてもドキっとします。ギンギンにもなりますよ、そんなの。

 でもそれは思春期の女の子には通じない。好きな人じゃなくてもいいの……? となってしまう。

 メカニズムの違いだ、と言っても無理でしょうし。

 

 

 そういえば男子に幻滅する女の子の話もありました。

 このアニメ、ニコ動で観てたんですがその男子が出た時のコメントがひどかったんですよね。確かに余り配慮のある男の子ではなかったんですが。

 でもね、高校生の男なんてあんなもんですよ? 他の二人の男が出来すぎてただけで。むしろ正解と言っていい。

 コメントは近親憎悪だったのかもしれませんが、あの男子が出る事で個人的には救われたというか、バランスが取れた気がします。

 あんな出来すぎ君な男子ばっかり出て来たら本当に少女漫画じゃないですか。それは認めない、認めたくない!

 

 と、余計な蛇足が増えていきそうなのでこの辺りにします。ちなみに原作は漫画で今も連載中のようですね。

 二期ある……?