アニメ「星合の空」についてまだ語り足りない
何かしつこく書いてます。もっと需要のあるアニメの方がいいんだろうなーとか思いながら。でも、色々語るべきアニメでしょうこれは。
という訳で、今回は以下の三点。
- 親の描かれ方
- 自分の趣味を押し付ける親は悪か
- 愛について
まずは1.親の描かれ方。
再度、監督のインタビュー記事を引用します。
「星合の空」では大人たちに子供時代を思い出してもらって、「もっと正直だったよね」とか、「子供を傷付けてないか?」って考えてもらえたらいいですね。自分たちは子供時代に大人によって傷付けられたことがあるはずなのに、大人になるとなぜか忘れたふりをしているんです。
少し安心しました、大人が観ててもいいんだ、っていう。
いや、そこじゃないです。「子供たちを傷付けてないか?」という部分です。
この作品では毒親が沢山登場しますが、分かりやすい悪として描かれていません。子供にきつく当たる理由もちゃんと描かれているし、不条理な怒りやストレスのはけ口ではない。
それを証明するのが以下のカット。
8話で子供に怪我させてしまった後の父親の背中。
同じく8話で旦那さんと話した後の母親。
確か7話でもモンペの母親が子供と口論していました。台詞は曖昧ですが「あなたの為に言ってるの」と言うと「頼んでないよ」と言われて部屋から出て行かれる。その時に一人で小さく舌打ちor歯噛みをしたシーンがあったと思います。
凄く小さく見えたんですよね、引きの絵で描かれているのもあるんですが。
これらを見ても分かるようにあくまで人として描かれてますね。こういう部分に制作者のスタンスが現れています。
では次.に行きます。
2.自分の趣味を押し付ける親は悪か。
8話の父親、ちなみに右の子の名前はつばさです。サッカーとつばさ、まぁ分かりますよね。漢字は違いますが(ちなみに「翅」です)。
自分の趣味を押し付ける親なんて悪だ! という声が聞こえてきそうですが、子供というは親の影響を少なからず受けるものです。自身の経験を思い返したら分かるでしょう。
それでも程度の違いがある、というのも分かります。そこで思い出したのがイチロー。
余りいい記事ではないですね。父親が野球好きで子供に付きっ切りだった、という話として記憶してたんですが。
ともかく今のイチローがあるのはこの父親あって、と言ってもいいでしょう。他に見た記事では、天才は二代で作られる、みたいな記事があったと思います。
記憶が曖昧で記事を見つける事は出来なかったんですが、スポーツをやっていた親が子供に教える事によって早めに才能を開花させる事が出来る、という記事でした。
その記事ではないですが、調べて出て来たのはこんな記事。
少し賛否のありそうな内容ではありますが、一応貼っておきます。
必ずしも子供の頃からやらせれば凄い選手になる訳ではないので注意が必要。
8話の父親の話に戻ると、上の二人はサッカーがかなり上手いようですね。当然、父親との関係も悪くない。
そしてその成功経験がつばさくんに強く当たる原因にもなっている。
何とも悲しい話です(でもこういう設定をちゃんと積み上げれるのは凄いなぁとも思ってしまいます)。
というかここの父親の顔、怖いよ!
そして最後です。
3.愛について。
もうこの段階で胡散臭いですね。さっと切り上げるので良ければお付き合い下さい。
マザー・テレサの有名な言葉で「愛の反対は無関心」というのがあります。
(が、ググったらどうも違ったようです。このまま進めますが、一応検証のリンクは貼っておきます)
検証:なぜ「愛の反対は無関心」がマザー・テレサの言葉になってしまったのか?
いわゆるネグレクト(無視・育児放棄)ですね。じゃあ無関心の反対は何なのかな? とフと思ったんです。それで愛が定義できるんじゃないかって。
無関心の反対は関心がある。じゃあ、それが強くなったら過干渉じゃないか、と。この作品に出て来る親は主に過干渉です、干渉し過ぎという。
愛情がない訳ではない、でもそれが行き過ぎたものである。むしろ愛が強いとも言えるんですが、心理学的に言えばどうなるんでしょう?
この後も長々と書いたんですが、どうも上手くまとまらないのでザックリと結論を出します。
人間全てが他者と上手い関係を取って関係を築けるように出来ていない。問題を個人の責任にして終わるんではなく、確率やまとまりとして考えるべき。
こんな感じです。まだまだ愛を語るには不相応のようですね、失礼しました。