絶望した主人公はどこへ辿り着くのか?
『イド:インヴェイデッド』の主人公が余りに救いがないのであれこれ考えてみる。
女性主人公なら『魔法使いの嫁』や『琴浦さん』のように知らなかった世界や人との出会いを通して感情や生命感覚を取り戻す、というフィクションがあるんだけれど、男主人公でそういう話はあったっけ?
と考えながら記事を書いてみる。
破滅型主人公
男主人公で真っ先に浮かんだのはこれ。『あしたのジョー』や『カウボーイ・ビバップ』の主人公スパイクがこれでした。
破滅というより燃え尽きた感の方が強いですが、やる事をやって死ぬという、いわば男のロマンって奴ですか。まぁこんな風に生きたいと思える歳ではなくなりましたが。
生きる目的?
そういえば『機動戦士ガンダム』のアムロは、「僕にはまだ帰れるところがあるんだ」という名言を残してますね。仲間や生きる場所があれば生きていける。
ここでちょっと煮詰まったのでグーグル先生にあれこれ質問していると、こんなサイトを発見。
この四タイプのページを見るとそれぞれにフィクションでは誰、と挙げてあるのが面白いです。それぞれザッと引用します。
フィクションでの保護者気質 ドラえもん
フィクションでの職人気質 孫悟空
フィクションでの合理主義者気質 エドワード・エルリック
フィクションでの理想主義者気質 緋村剣心
保護者気質は、
誰かのためになったり、保護したいという強い欲求
職人気質は、
義務感や、理屈は重要ではなく、その瞬間自分がやりたいからやる
合理主義者気質、
知恵や能力を蓄える事そのものが生きがい
理想主義者気質、
人生の目的を探し、本当の自分になる事
ちなみに自分で診断した結果は理想主義者気質でしたが、これがいいのか悪いのかは良く分かりません。ああ、いつもの奴ねって感じです。
気になる方は自分の気質をチェックしてみて下さい。
目的と希望
なぜこれらを列挙したかというと、希望と目的とは近い関係にあるのではないかと思ったからです。目的が持てればそこに生きる意味や希望が生まれるのではないか、と。
そしてフィクションの主人公たちも、人と同じくそういった類型に当てはまるのではないかと思います。よほど突飛なストーリーでない限りは。
ここで先ほど挙げたアムロについて考えてみます。彼は四タイプのどれなのか……?
すいません、分かりません。
保護者っぽくはあるんですが、理想主義っぽくもある。なので四タイプを少し変形させてみます。
- 共同体(仲間)
- 欲求(行動)
保護者と理想主義は共に仲間が居ないと成立しません。仲間の保護か自分をどう認めて貰うかの違い。
職人と合理主義は互いに技術と研究という行為です。
辿り着く場所は……?
アムロのように自分を必要としてくれる仲間が居る、もしくは自分が必要とする人が居る。もしくは自分のしたい事がある、知りたい事がある。
それは単に○○が食べたいといった小さなものから人類にとっての一大プロジェクトまで、事の大小は問題ではありません。
そしてこれを『イド』のような主人公に当てはめてみると……?
- 仕事仲間に認めて貰う為に自分の出来る事をする
- イドに潜る(自分の仕事)にやりがいを見出してひたすら励む
と、こんな感じでしょうか。
結局、人間関係に活路を見出すか、何かの行為を通して自分を認めていくしかない、というところに落ち着きます。
落しどころとしてはそんなに数がある訳ではないので、恐らくこんなものだと思うんですが。当然、例外は沢山あるでしょう。
うーん、最初に貼った『さよなら絶望先生』の画像と全く関係ない内容になってしまった。まぁ分かってたけど。