アニメ「ID: INVADED イド:インヴェイデッド」6話の考察 part2
6話の考察、続きです。
長くなりそうなのでチャッチャと行きましょう。
ジョン・ウォーカー関連
作中での仮説
今回は作中でいくつかの仮説が立てられました。どれも正しそうで、しかしミスリードっぽくもある。なので全て並べてみます。
他に明らかになった情報は、
1と3は主にミヅハノメの開発に関わる話。現在のミヅハノメが導入されたのが一年前だとすると、それより二年前も前に似た機械が作られていた事になります。それをこのシラコマニシオが一人で開発したのか、それとも協力者が居たのか。
良くあるパターンだと開発者が機械の魅力に取り憑かれて犯罪者化、つまりジョン・ウォーカーになる。もしくは開発者同士で意見が割れて悪用しようとする人間と善用しようとする人間に分かれたパターン。
そんな感じでしょうが、この作品がそんな子供向けのように分かりやすい善悪の物語になるとは思えない。
2も似たような感じで否定しておきます。もし井戸端のメンバーに居るとしたら、三年前からミヅハノメに関わり続けている人間が居る事になる。そしてその後も井戸端のメンバーに選ばれなければいけないし、そんな都合良く行くかなぁというのが理由。
不可能ではないですが、その犯人探しをするには情報が少なすぎるので不毛です。誰にでも犯行は可能なので。
もし分かるとすれば「秘密の暴露」ですね。犯人しか知り得ない情報をポロッと口にする、という奴です。
でも個人的にはこれ以上、イドの迷宮に入り込みたくないのでその考察は辞退します。
メタ視点
いつもの悪いクセでメタ視点です。興味のない方は飛ばして下さい。
この作品が誰かを悪人にして事件解決、という勧善懲悪で終わるとは思えないです。それはナチスや冷戦構造の時代でなら通用したけれど、今の時代には通じない。誰も納得してくれないだろう、とこんな事を言っていたのは宮崎駿だったと思います。
舞城王太郎という作家も恐らくそれは理解している、という当てにならない理由です。
だから出すとしたら、『ラピュタ』の登場人物であるムスカのように、血筋や過去の怨念に取りつかれた人物である場合です。何かを背負っている、もしくは何かゴチャゴチャした事情を抱えている人物になると思います。
……が、当然ながら確証はないです。
ジョン・ウォーカーの実在
しかしジョン・ウォーカーらしき人物が活動しているのは間違いないようです。ちなみにこの家はハカホリのではなくて富久田の家、つまりアナアキの家ですね。今頃かよ、と思ってしまいますが。
それでも何の為に監視していたのかは気になります。研究者のように連続殺人犯になっていくアナアキの様子を見ていたのか、ミヅハノメのような機械を使うのに場所の特定が必要なのか。犯罪者を作って終わりという訳ではないのでしょうか?
電車のジョン・ウォーカー
チラっとだけ登場しました、INAMIもジョン・ウォーカーが関与しているようです。
でもイドの住人は誰も怖がってませんね。もしかしたら落ちるイドの中でハカホリがINAMIらしき人物を守っていたのが影響しているのかもしれません。もしかしたら、です。
他にもこのイドは随分と穏やかで、まるで夜行列車にでも乗っているようでした(乗った事ないけど)。その理由はイドの主であるINAMIが知能犯であって、実際に手を下していないのも影響しているのかもしれません。
このイドの中なら穴井戸も生存可能じゃないか? なんて思ってしまうんですが。
アナアキに聞け
これがずっと引っ掛かってるんですが、どうしてアナアキに聞かないんでしょうか。アナアキはイドの中にジョン・ウォーカーが発見された人物で、しかも現存している。
ジョン・ウォーカーについて知っている事を話させれば色々な事がハッキリするはずです。面識あるのか? 写真を見せれば怖がるか? どういう存在なのか?
どうしてそうしないのかについては、作品の進行度の問題や制作者が忘れてるだけとか。色々と思い当たる部分はありますが、いつか触れるんでしょうか?
(そういえばアナアキの顔半分がどうしてタダレているのかも不明ですね。穴だけで、ああはならないでしょうし)
ジョン・ウォーカーによる連続殺人犯の傾向
前回の記事でINAMIの説明が少なすぎると書きました。でも考えてみるとジョン・ウォーカー絡みの連続殺人犯は全て犯行動機が曖昧な気がします。
1・2話のアナアキは「そうしなきゃいけない気がした」と言っていたと思います(未確認)。
3話のハナビシはジョン・ウォーカーとは無関係。
4話のハカホリ模倣犯も無関係。
5話のハカホリはINAMIの為、6話のINAMIは母親の自殺した電車に乗り合わせた。
3・4話のハナビシと模倣犯は動機が非常にハッキリしてました。その対比で考えるとやはりジョン・ウォーカーが絡むと僅かな動機で連続殺人犯になっている可能性が高い(推測)。
連続殺人鬼メーカーという名称も伊達ではないようです。
今回のカエルちゃんさん
首をナイフで切り、そのまま電車を一周。そしてINAMIに血を拭くようお願いして、また元の席に座る。
何とも手の込んだ自殺です。3話で主人公が「死ぬまでに時間があるようだったから」と言ってますが、本当にイドによって死ぬまでの時間はバラバラのようです。
気になるのはイドの力で自殺をさせられたのか、それとも自らそれを望んでしたのかですが、もう全く分かりません。
また仮説でも立てて遊ぼうかなー。
エンディングの考察ver1.1
そういえばこの人物ですが、ハカホリじゃないか? といつかの記事に書いてました。
でも良く見ると襟があります、ハカホリの服とは違うようです。
なので別の未登場キャラクターか、もしかしたらこれがイケメン室長なのかもしれないです。
そしてもし井戸端スタッフの中にジョン・ウォーカーが居るとしたら、このエンディングが意味する事は……!
まぁ間違ってるとは思いますが、何やらモヤモヤしますね。
カエルちゃんはムクじゃない
「死ななくていいんだ、死んで欲しくない。俺は……、君を助けたいだけなんだ」
主人公がカエルちゃんを助けたいのは自分の娘に重ねて見ているからです。作中で主人公も「カエルちゃんはムク(娘)じゃない」と言っていました。でもイドの世界では記憶がなくなってしまうせいで主人公は何度もこの罪悪感に囚われます。
主人公はイドの世界に居た方が幸せなんじゃないか? 記憶がない方が苦しまなくていい。なんて思ってたんですが、どっちにしろ地獄ですね。
メタ視点で見ると、主人公の狂気性がどんどん薄まって来ています。逆にこれから新人ちゃんの活躍が楽しみになって来る、と。そういう構造になっているんでしょう。
次はタイマン編?
「室長、富久田の家に隠されていたカメラとマイクですが、過去の事件で押収されていた物と一致しました」
「過去の事件……?」
「連続殺人鬼、タイマンです。鳴瓢さんの娘を殺害した、あのカツヤマデンシンの自宅に隠されていたカメラと、同一の物です」
えー、日本語が不自由なのを承知で書きますが。この一致したというのは同一の物という意味なのか同型の物という意味なのかで迷ってます。
前者なら押収された物をわざわざ持ち出した事になりますが、なぜそんな事をしたの? と思ってしまうし、後者ならたまたまそういう事もありえると思います。
文脈的には前者でしょうか、わざと内部犯である事をバラすような行動をジョン・ウォーカーが取っている。そういう事でしょうかね。
他に気になるのは「鳴瓢さんの娘を殺害した」とあります。じゃあ、嫁は違うの? と解釈できますね。嫁も恐らく死んでいるんでしょうけど、嫁の情報も全然が出て来ません。
ちなみにタイマンの生死は現状まだハッキリしていません。恐らく主人公によって自殺に追い込まれたと思われますが、まだ明言されていなかったはずです。
もっと頭のいい人ならこの段階であれこれ分かってるんでしょうかね。こちらはどんどん迷宮の奥地へ踏み入ってますが。