アニメをっち

アニメの感想、持論などを好き勝手に書いております

創作アイデアの盗み方 「夏目友人帳」の盗み方

  今回は『夏目友人帳』からアイデアを盗んでみたいと思います。

 特長等をまとめた記事はこちら。

woti-samurai.hatenablog.com

 

 アイデアの盗み方、基本編はこちら。

woti-samurai.hatenablog.com

 

 

 

 

特長から盗む

 上記の記事で挙げた『夏目友人帳』の三つの特徴です。

 

  • 妖怪を扱っているのに孤独がテーマ
  • 仲介者
  • 恐怖演出

 

 一点目の特長は後に回します。

 

仲介者

 二つの存在の間に立つ者、通訳者と言っても良いでしょう。人が居て、それとは異なる存在が居る世界です。ただし中心となる存在は人でなくても構いません、架空の存在同士の方がいいならそちらで考えても問題はないでしょう。

 

 主人公はその異なる存在と関係を持つ事が出来る唯一の(もしくは限られた)人物です。

 その異なる存在を知覚する方法は、見る事が出来る・話す事が出来る・触れる事が出来る等。他にも匂いや味覚もありますが、ある程度コミュニケーションが取れた方がストーリーのバリエーションは増えると思います。

 

 この幽霊が見えるという設定はそんなに珍しいものではなく、映画の『シックス・センス』『オッド・トーマス』シリーズ、他にも『あの花』や現在放送中の『虚構推理』等、洋の東西を問わず存在します。

 他にも少々毛色は変わりますが『真夜中のオカルト公務員』という作品もあり、この作品では天使や妖怪が混在する社会で主人公のみがその声が聞き取れるという設定のものでした。一般人でも姿は見えるという設定です。

 

もう一つの存在

 幽霊や妖怪は割りと使われているので、パクリと言われるのを避けるには別の題材にする方が無難です。

 例えば、天使や悪魔・モンスター・異世界の怪物・小人・守護霊・宇宙人・妖精・精霊・異次元人・漫画やアニメのキャラ等。

 

 彼ら異なった存在も人と違った形で生活しており、それぞれ意志を持って暮らしています。なので彼らの生態についてはある程度決めておいた方がいいでしょう。

 『夏目友人帳』では妖怪が、人より長く生きる存在・匂いで人を判断する・名前を奪われるとその相手に従う等の存在として描かれていました。

 

 これに関してはぶっちゃけ勝手に作っても問題はないです。もちろん調べて設定を作り上げるのも大事ですが、そこまで無理がない、そして人との違いがハッキリしていればいいと思います。

 そして当然ですが決めたその設定は忘れないようにして下さい。

 

 それと、異なった存在も一様ではありません。一定の傾向はあっても性格や行動に多様性が無ければワンパターンになる事を忘れないようにして下さい。

 

恐怖演出

 恐怖や謎(ミステリー要素)によって視聴者、もしくは読者を惹きつけるのはストーリーを楽しんで貰う為にも重要です。

 なのでこれはどんな作品を作るにあたっても必要な事なので、果たしてこれはエンタメとして通用するものなのか? と自分の作品に問うようにして下さい。それがなければどれだけテーマがしっかりした作品でも日の目を見なくなる可能性が高いです。

 

 特にこの『夏目友人帳』という作品はその為の手段がたくみで、幽霊ちっくなホラー要素やニャンコ先生による妖怪同士のバトル要素、人と妖怪・妖怪同士の恋愛要素等、様々な要素で作り上げられています。

 自分の作品の設定が固まって来たら、一度この作品を観て自分の設定を代入しながら観るのをおススメします。それぐらい教科書要素もある作品です。

 

 妖怪を扱っているのに孤独がテーマ

  扱うジャンルとテーマの意外性になると思いますが、これについてはそれぞれのジャンルで違うし無数に存在すると思います。なのでこの項目ではテーマについて考えてみたいと思います。

 

  ただ、これも正直なところ書いてみて分かるという事が多々あります。なので特にこだわりがないのなら練習として一編二編と書いてから決めるのも手だと思います。

 では、一つ例を挙げてみます。

 

一例

 設定

 人に気付かれずに小人が存在している世界。主人公は小人たちを見つけてしまうという稀有な才能がある(理由は後付けでも良し)。

 子供の頃はそれで問題なかったが、物心が付き出してからは周囲にその事実を隠すようになる。そして小人たちにも変化があったらしく、主人公含め人間に対して今までより姿を隠すようになる。

 

 流れ

  • 主人公が小人を見つけてしまう(ラッキースケベ?)
  • 小人の力(魔法か何か、兵器でも良い)で主人公が小人化されてしまう
  • 願いを叶えてくれれば元に戻してやると小人に提言される。他にも口外しない・ネットで拡散しない等
  • 小人の願いを聞く、内容は人との約束や心残り等
  • 小人と共にその人間の元へ行く、小さな体のままなので大冒険に(もしくは小人用のワームホール等、異次元の旅へ)
  • 人間の元へ行き、目的を達成する(強制的に眠らせて耳元で何か言ったり夢の中に入ったり)
  • 人間の思い出や回想

 

 一応、見せ場として小人のラッキースケベは入れたけれど、物足りないので「小人は人間に姿を見られたらその人間を殺さなければいけない」等の掟を入れるとバトルシーンや拷問シーンも入れられる。更に主人公の体が元に戻る際に気絶して、目が覚めると目的地であった人間と一緒のベッドで朝チュンする、といった要素も足せそう。

 小人の特長は非常に臆病であること、その分思い切った行動に出て失敗する事が多い。独自の文化や技術を持つ、寂しがりなのでたまに人と関わろうとしてしまう。辺りでしょうか。

 

 他にも天使が見える人間の話なんてのも面白そうですね、人間に恋をした天使の悩みを聞いたり人になった天使と関わったり。

 ちょっと『ベルリン天使の詩』が入ってますが。

 

全体の流れ

 基本的には異なった存在と出会い、彼らの望みを叶えたり悩みを解決したりするのが話の中心になると思います。その中で少しずつ周囲の人たちの過去や新しい人間関係が出来上がって行く。

 そんな流れだと思います。

 

 ただ、どうしてもワンパターンになりがちなストーリー展開だと思います。それをいかにパターン化しないかがポイントなんですが、その辺りの見せ方が『夏目友人帳』はほんとに上手いです。

 なのでこの「創作アイデアの盗み方」にそれなりに需要があれば一話ずつの解説もしたいところですが、需要がなければ忘れて下さい。

 

協力者

 ニャンコ先生の存在も忘れてはいけません(忘れてた)。ニャンコ先生は強い妖怪を相手にした際に主人公を守る、妖怪との付き合い方を教えてくれる等のサポート役でもあります(マスコットでもありますが)。

 人間や主人公をある程度理解していて、妖怪側の主人公(仲介者)とも言える存在です。

 他にも妖怪についての知識を教えてくれたりと、主人公に足りない部分をフォローしてくれる存在とも言えます。

 

 ただ、この存在が絶対に必要かというと難しいところです。居た方が物語はスムーズに進むし、関係性が出来てくるとやり取りが楽しくなる。他にも色々と利点はありますが、絶対に居ないといけないという訳ではありません。

 

まとめ

  • 人ともう一つの存在の違いをしっかりと決める
  • エンタメが意識できているか? 独りよがりになっていないかチェックする
  • いくつか書くと自ずとテーマは見えて来る、テーマを決めて書いてもズレる事はある

 

 とりあえずは書き上げる事が一つのポイントかもしれません。するとそこが今の自分の限界だという事が分かります、それでも続けて行けば先は見えて来ると思うので、やはり最後は継続になるでしょうか。

 

 健闘を祈ります。