アニメ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」 9話の考察 part2
9話についての二つ目の記事になります。今回は細かな点に触れながら疑問点を書き出して行きたいと思います。
一応、前回の記事。
室長はどこまで知っているのか
三年前の室長(百貴)です、スーツの色だけでフレッシュ感が出るのが不思議ですね。そんなフレッシュ百貴さんがカエルちゃんこと飛鳥井木記を救出するシーン。
これは誰かのイドの中のミヅハノメが作り出した世界ですが、実際にもこのような場面はあったようです。室長はタイマンの元から飛鳥井木記を救出している。
つまり、室長はカエルちゃんが何者であるか知っていた可能性があります。
以前に「カエルはムクちゃんじゃない」と言っていたり、2話の終盤でカエルちゃんの画像を凝視する室長の姿がありました。だからカエルちゃん=飛鳥井木記という事実を室長だけは知っていたと思われます。
でも、
「飛鳥井木記……!?」
7話、雷のイドで新人ちゃん(本堂町)が見つけたミヅハノメに表示されていた文字を見て明らかに動揺する室長。これが演技とも思えません。
まぁこんな場所で突然名前を見たら驚くのも仕方ないとは思いますが。
それでも室長が何かを隠しているのは間違いないようです(EDでも意味深な出方してるし)。
飛鳥井木記
夢は例外?
「私にも分かりません。ただ昔から私の内側にあるものが周囲の方に届いてしまうんです。言葉や思い出や、想像した事などが」
「そして夢も……。何だ、どうしてそんな事が……?」
前の記事でも取り上げましたが、再びこのシーン。
言葉や思い出、想像した事が周囲の人に届いてしまう、と。これを言っているのは飛鳥井木記です。夢に関して本人は言及していません。
「あなたの夢には連続殺人鬼がやって来る。あなたを殺しに」
「そういう人しかやって来ません」
言葉や思い出、想像した事は周囲の人に届いてしまうのに、夢の中には連続殺人鬼しかやって来ない。そう解釈できます。
夢だけは他の思念と少し違っている、そしてなぜか連続殺人鬼だけしかやって来ない。その理由は何でしょう?
最初の一人
「最初は一人だったんです。でもその人が他の人を呼び込むようになって……」
「その人……、帽子とステッキの男ですか……?」
「はい……」
いつからかは分かりませんが、最初に飛鳥井木記を夢の中で殺害したのはジョン・ウォーカーのようです。色々と疑問が浮かびますね。
どうしてジョン・ウォーカーにはそれが可能だったのか? そして他の人間を飛鳥井木記の夢の中に呼び込む方法は何なのか?
カオソギが「順番」と言っていました。ただ殺したいだけなら一人で毎晩殺せばいいだけです、それをせずに他人を呼び込む事に何かメリットはあるのか?
ついでに服装に関してもずっと帽子とステッキのようですね。夢の中でも変装できるんでしょうか?
楽にしてあげる
「タイマンがこの世に居なくなって、あなたはちょっとでも楽になりましたか? 俺があなたの事を楽にしてあげますよ」
「……よろしくお願いします」
主人公と飛鳥井木記の会話が終わり、別れ際のカットです。この目が何を意味するのか? ニコ動のコメントで気にする人が居たので個人的な解釈を書いておきます。
「楽にする」という言葉を使ってますね。助ける、等の別の言い方もあったと思うんですが、意図的にこの言葉が使われたのだと思います。
飛鳥井木記が室長に助けられた時、「このまま、死なせて下さい」と言って倒れています。なので飛鳥井木記にとって楽になるとは死ぬ事を意味しているように思います。
なので、楽にしたいなら殺してくれ、という暗い欲求がこの目に表れているのではないかと個人的には解釈しています。
カオソギ
明晰夢
「お前……、どうしてここが分かったんだよ!?」
カオソギは主人公を憶えていたようです。夢の中で会った事を記憶している。
「そもそも警察に捕まる理由もねぇし」
「ああ、今の時点ではな」
「だよな。結局んところ、夢ん中で遊んでるだけだから、法律破ってないもんな」
そしてそれが夢であったという自覚もある。これは明晰夢ではないかと思われます。
睡眠中にみる夢のうち、自分で夢であると自覚しながら見ている夢のことである。
それと、この時点でカオソギは犯行を犯していない。つまり連続殺人鬼ではありません。なのに飛鳥井木記の夢の中に入っている事になります。しかも夢と現実の違いも分かっている。
人を殺していなくても夢の中に入れる、もしくは夢の中に入ったから連続殺人鬼になった可能性もあります。
タイマンがどうだったのかは分かりませんが、飛鳥井木記の夢の中に入るのと連続殺人鬼になる事には何か関係がありそうです。
ステッキ野郎との関係
「誰なんだ? 仲間なんだろ? あ、あいつの知り合いか!」
「あいつ……、ステッキ野郎の事か」
カオソギはジョン・ウォーカーの事を知っているようです。恐らく夢の中で会ったのでしょう(現実で会った可能性もあり)。
今までイドの中に度々現れていたジョン・ウォーカーはイドの主に恐れられていました。そのせいで犯行にいたったのではないかという推測までされていました。
それがカオソギにとっては知り合いか友達感覚です。この違いは何なのでしょう?
この辺りの情報については主人公が聞き出すと言っているので10話で明らかになるかもしれません(ならないかも)。
残りの連続殺人鬼
「富久田保津で五人目ですねぇ。ジョン・ウォーカーと接触したらしい連続殺人犯は」
2話の終盤より。
過去の世界? に入ってから登場した連続殺人鬼はタイマンとカオソギで二人。飛鳥井木記を楽にする為に、主人公は残り三人の連続殺人鬼を手にかける事になりそうです。三年前なので残り何人登場するかは分かりませんが。
ちなみに台詞にある富久田保津ですが、一応説明するとアナアキです。しかもアナアキの最初の犯行は少なくとも三年前だったようなので、当然ターゲットの一人です。
すいません、なぜか笑えて来ます。殺されるにしてもアナアキは非常にいいキャラになっているので色んな意味で楽しみです。
でも今の主人公には記憶があるようなので、どうするんでしょうね。考えるほどニヤニヤが止まらない。
疑問点
では、今まで挙げた疑問を列挙します。これは主に考察や仮説を立てるのに役に立つと思います。
興味のない方はスルーして下さい。
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夢だけは他の思念と違うとして、なぜ飛鳥井木記の夢の中には連続殺人鬼だけがやって来るのか?
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どうしてジョン・ウォーカーは飛鳥井木記の夢の中に入れたのか?
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そして他の人間を飛鳥井木記の夢の中に呼び込む方法は?
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飛鳥井木記の夢に他人を呼び込む事に何かメリットはあるのか?
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夢の中でも変装できるのか?
ここから追加分。
- 飛鳥井木記の夢とミヅハノメの関係は?
- 飛鳥井木記は三年後に生きているのか?
- イドの中ではなぜ「カエルちゃん」と呼ばれている?
余談
会話というのは面白いものです。言おうとした事が相手にさえぎられる事があるし、当然逆もあります。
今回は主人公が口を挟む事で相手からの情報が引き出せない状況がいくつかありました。
「夢は例外?」の項目での会話は、主人公が「そして夢も……」と口を挟む事で考えや想像が夢と同じ扱いにされています。これはミスリードかもしれません。
「最初の一人」の項目では、「その人」という言葉に対して主人公が「帽子とステッキの男ですか……?」と返す事でそれ以上の情報が出なくなりました。飛鳥井木記から見たジョン・ウォーカーの情報がさえぎられています。
これはカオソギの時の会話もそうですね。
こういうテクニックなんでしょうか? ミステリーには余り触れていないので感心するばかりです。
ちょっと長くなってしまいましたがpart2はこれで終わりです。実はもう少し書いていたんですが、長すぎると思い削りました。
なのでそれをpart3としたいと思います。明日には投稿できそうです。