アニメ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」1話の再考察
全話視聴済み。その状態でもう一度見返し、改めて分かった事とそれでも分からない事をピックアップして考察していこうという試みです。
イドへ潜るイメージ
1話の冒頭、最後まで観た方なら分かると思います。13話のラストでも使われたのもこの映像です。パイロットがコックピットからイドに潜る時のイメージでしょう、電子的な映像が徐々に細胞ちっくになっていく。
ちなみに1話の冒頭でこの映像が流れるのは1分24秒、13話はおよそ1分でした。13話の方が短いですが、まぁ尺の問題でしょう。特に意味はないと思います。
カエルちゃん殺しの犯人は?
死んでいるカエルちゃんを発見、胸にナイフが刺さっています。これをやったのは誰か……?
恐らくこの方でしょう。ジョン・ウォーカー絡みのイドではカエルちゃんの死因はこれです、胸にナイフ(例外あり)。
この辺りの考察は以前の記事で書きました。
「局長のナイフ」の項目参照。
ミヅハノメ≠飛鳥井木記
うわっ…私の年収、低すぎ…?とは (ウワッワタシノネンシュウヒクスギとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
「カエルちゃん」と思わず発した自分の声に驚く鳴瓢。記憶がないはずなのになぜか知っている事実に驚いています。
完全に記憶がない、というのがきちんと描かれていますね。でも徐々にこれらの描写が省略されていく、それは先を観た方なら分かるはずです。
なぜ記憶を失くすのか?
「パイロットがイドの中で、自分の記憶を失い名探偵になるのも、万が一自分のイドの中に入った時の安全確保の為なんだろうな」
3話の病室のシーンより。
この安全装置というのが最初は飛鳥井木記がパイロットを守る為にそうしているんだと思っていたんですが、それだと裏井戸が記憶を失っていた説明がつかない。わざわざその後に早瀬浦局長の顔を見せて思い出させようとしていました。
他にもミヅハノメが裏井戸の体を修復したりと、飛鳥井木記がしそうもない事をやっている。
なのでミヅハノメ=飛鳥井木記という訳ではなく、ミヅハノメのシステム部分と飛鳥井木記の能力や意識には多少のズレがあると考えた方がいいでしょう。
「つまりミヅハノメそのものが、飛鳥井木記なんだ」
いや、違うよ若鹿くん。大体は合ってるけど。
富久田保津の人間性
カレンダーの日付が合っていたのは既に指摘されていますね。「珍しい事例だ」という台詞もあります。
なのでここではもう一つの情報源である写真立てにポイントを絞って考察してみたいと思います。
ここから先は個人的な推測や妄想が入ります、ご注意下さい。
写真の人物はプロテニスプレイヤーや俳優のようです。ここに映っているのがどうして家族や親しい人物ではなかったのでしょう?
穴空きこと富久田保津は数唱障害を抱えていました、なので精神的に孤独を感じる事が多かったでしょう。
それとイドの中のあのひょうきんなキャラクター、穴井戸が富久田保津の本来の性格なのだとしたら……?
軽くてユニークなキャラです、恐らく友人も沢山居たでしょう。しかし富久田保津はそうしていないと自分を保てなかった、明るく演じる事で自分や周囲の人間を騙していたと考えられます。
それが一人暮らしを始める事で本当に孤独になり、ドリルで頭に穴を開けないと生きているのも辛くなった。
富久田保津はそんな人物ではないかと想像します。
が、あくまで妄想です。キャラ設定等の資料が出て来たら違う事が判明すると思います。
しかし女性受けしそうな妄想になっちゃったなぁ。
ちゃっかり墓掘り
「皆さん、ここの住人でいらっしゃる?」
「ええ」
「家族ですから」
「ええ」と言っているのが墓掘りこと数田遥です。
「残りの二人、捜索願いが出ている行方不明者の中から適合しました。数田遥と、大貫裕司です」
名前もしっかり出てますね。しかしこの段階でそれ程の重要人物だと誰が予想したでしょうか。いや、これは無理だ。
カエルちゃんの体に隠れる、とは……?
ここに関してはいまだに謎ですね。穴空きにとってこの世界はバラバラではない、2話でワープ移動しているように、バラバラの状態に適応しているはず。
ここに関してはもう、映像的インパクトを狙ったと考えるしかないのかもしれません。無理やり解釈するなら背後に隠れていたと考えるぐらいでしょう。
どうして全裸
カエルちゃんに隠れていた穴空きですが、どう見ても全裸です。足元も映りますが、靴下すら履いていない。この姿でカエルちゃんの背後? に隠れていたというのは……、あれこれと問題がありそうです。
それよりどうして全裸なのか? 家族として暮らしているイドの住人たちは服を着ています。穴空きも現実世界では服を着ていました。
考えられる可能性としては、穴空きが始めて自分の頭に穴を開けた時に全裸だったのではないか? んー、このぐらいしか浮かびませんね。
そういえば本堂町にはこの状態の穴空きがどう見えるか……については想像にお任せします。
1話の役割
事件の流れが非常に丁寧に描かれています。最初に手順をキッチリ見せる事でその後は視聴者が脳内補完してくれるからです。
序破急の序、起承転結の起ですね。しかしその中にも見新しさだけでなくビックリさせる要素もある。
このシーンで本堂町が背後からスッと出て来た時にはほんとに驚きました。「お前、裏切り者だったのか!?」と今考えると意味の分からない突っ込みをした記憶があります。
この時はそれぐらい混乱しました。
説明も実はそれほど多くなく、とりあえずはそういう物だという形で進んでいます(気になって仕方がない方も居たようですが)。
今観ると事件の流れが良く分かるように作ってあるのが分かります。でもやっぱり設定がぶっ飛んでるなー。
そして改めて見ると、バラバラのイドは美しい……。断片的な日常風景が渦を巻くようにゆっくりと流れていく。この辺りは監督のインタビュー記事に書かれていたと思うんですが、検索しても見つからなかったのでリンクは諦めます。
という辺りで1話の再考察は終わりです。もしこの作品について分からない点などがありましたらコメントでもツイッターでも受け付けますのでお気軽にどうぞ。全力で回答します。
まぁ妄想込みになる場合もあると思いますが。