アニメ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」 6話の再考察
全話視聴済み。その観点から得た新しい発見や残った謎に可能な限り回答を出して行きたいと思います。
今回は6話、「CIRCLED 円環の世界」。墓掘りカップルの井波七星の回です。
墓掘りの犯行映像
前回も取り上げましたが、これが数田遥のプレゼントである生き埋め映像です。これを見る限りは大野さんの時とは少し違うように見えます。youtubeのような場所に公開されていませんね。
しかし連続殺人として世間の注目を浴びていたので公開されていたのは間違いないのですが、それが数田遥の手によるものなのか井波七星によるものなのかは分かりません。
身元の特定が出来ないようにあちこちのサーバーを経由してあるはずなので、そんな事が脳に変調を来たした数田遥に出来るのか? というと疑問はありますが、井波七星にそれをするメリットも考えにくいですね。
宝物を見せびらかす感覚なんでしょうか? この辺りもハッキリした回答は得られません。
騎士と姫の関係
証拠映像を自ら見せ、銃を突きつけられた後の井波の表情。余裕があります。
この後、直ぐに数田が包丁を二階から投げて一悶着起こる訳ですが、この守る・守られる関係というのはここだけではありませんでした。
落ちるイドで
「私は、私じゃない人にされてるの。あの怖いお化けから守る為だって……」
この台詞の通り、井波の顔が混ざっているのは守る為でした。前回の記事で余計な事を書きましたね、失礼しました。最初ので合ってた。
それはともかく、数田は井波を守る為にカエルちゃんの血を広げて井波をその下に隠したり、お化け(ジョン・ウォーカー)と戦って体をバラバラにされています。それでも生きてるようでしたが。
先の余裕のある表情を見るところ、実際にも数田が井波を守った事実がありそうです。
この二人に距離感はあるんですが、不思議と信頼し合っているところもあるようですね。
思念粒子ゲット♪
数田が本堂町に刺され、二人のキスを見た時の井波。
(ちなみに数田を誘い出す方法も井波を撃つフリで、数田は井波を守ろうと二階から飛び降りました)
思念粒子は殺意ではなく衝動です、実行する時にしか出ない。ではなぜこの時に井波から思念粒子が出たのか?
個人的な解釈ですが、井波は墓掘りカップルの実行犯ではありません。司令塔として数田に指示を出していました。
だから実際に手を下さなくても、それまでの犯行のように考えるだけで思念粒子が出たのではないかと思っています。
井戸端会議Q&A
西村の葬式の後、井戸端メンバーで推理が行われました。今ならほとんど回答できるので答えて行きましょう(ドヤ顔)。
Q.ジョン・ウォーカーが連続殺人鬼の候補を見つける方法は?
A.飛鳥井木記の夢に入って来た人物に誘いを掛ける。
Q.ジョン・ウォーカーはどうやって人を連続殺人鬼に仕立て上げる?
A.夢の中で飛鳥井木記を何度も殺させる。
Q.あの姿(赤いフロックコート等)で他の人に見つからない方法はあるの?
A.ある。夢の中にしか現れない。
Q.ジョン・ウォーカーはミヅハノメに似た機械を持っている?
A.プロトタイプを持っていた可能性はあるが、連続殺人鬼の夢の中に現れていたのはプロトタイプが作られるもっと前。
Q.今のミヅハノメを使っている可能性は?
A.使っていたのかもしれない。これについてはまたいつか。
Q.ジョン・ウォーカーは井戸端の中に居る?
A.おしい、蔵の中なら正解でした。
Q.富久田から数田へ辿り着いた方法は?
A.偶然だと思われます。でも、偶然にしては出来すぎかなぁ……?
ミヅハノメの中心部
井戸端会議の中で室長補佐の東郷さんがこんな事を言っています。
「ミヅハノメの本体中心部には触る事も出来ない」
この本体中心部とは恐らくここの事でしょう。
飛鳥井木記が眠らされている場所です。これを見られるとさすがにまずいでしょうね。
円環のイド
よその考察サイトを見ている範囲では人気NO.1のイドである、円環のイドです。
朽ちた乗客
数田と井波、そしてカエルちゃん以外は全員がガイコツでした。これはなぜでしょう?
最初は10年以上前の光景なので、風化しているのかと思ったんですが。それよりはこれがサディストである井波の被害者、もしくは心の中で望んだ風景なのかもしれません。
この後、井波は取り調べで「カメラで様子が見れないなら、死んでて貰う意味がない」と言っています。苦しむ姿を見るだけではなく、死体を見るのも好きなようです。
しかし鳴瓢の砂漠のイドを考えると、風化というのもあり得ない事ではなさそうですね。
井波と数田
酒井戸が座席に着くと井波が横に移動します。ニコ動のコメントに書かれていなかったので一応触れますが、これって数田に誤解されない為ですよね? 親しい関係ではない、という。
こっちへ来る?
酒井戸にそう言われて手を振る数田。窓の反射でしか見えないんですがちゃんと手を振ってます。こういう細かいところ、好きです。
二人の違い
「ずっとこのままでいいの……」
井波はこう言っていますが、数田の落ちるイドでは少し違いました。
「別に、彼氏じゃないよ」
「でも、君の事が好きだったんでしょ?」
「そういうこと言わないで、そういうこと言うべきなのは、彼本人でしょ」
数田の中の井波の方が少し積極的ですね。これは数田のイドなので、もしかしたら告白できない自分を恥じていたのかもしれません。
イドの解釈
この電車は数田と井波が高校の時に通学で使っていた物のようです。そして井波の母はこの電車に飛び込み自殺をした。作中で「母親を轢く電車に永遠に乗り合わせている」と言われています。
なのでこれも残念な大野さんと同じタイプのイド、最初の犯行を繰り返すというタイプのイドではないかと解釈しています。井波自身が意図的にやった訳ではないんですが、それでも精神的ショックは大きかったでしょう。
しかし「人が死ぬところを見るのが嫌」と言っている高校生の井波が、どうして真逆のサディストになってしまったのか……?
罪悪感なのか心に出来た穴を埋める為なのか、もしくは苦しみから逃避する為なのか……。この辺りの心理については理解できません。恐らく物事のとらえ方が違うんでしょう、分かる人はスッと分かるんでしょうね。
なのでもうこれ以上は考えません。いつかフッと分かる日が来るかもしれないので置いておきます。
過去への祈り
「君は死ななくていいんだ、死んで欲しくない……。俺は、君を助けたいだけなんだ」
酒井戸のこの感情は、残念ながらカエルちゃんに向かっているというより過去の罪悪感や後悔によるものです。
妻と娘を助けられなかった事で鳴瓢は無意識的に二人に似た相手を救いたいと思ってしまう。それはこのシーンで明らかですね。
鳴瓢がそんな償いから解放されるには、残念ながらまだしばらく待たなくてはなりません。
名探偵の素質
「そしてどうやらイドの中で名探偵になる為には、ただの殺人者じゃダメらしい。連続殺人鬼じゃねぇとな」
なぜ連続殺人鬼である必要があるのか? これも難しい問いですね。
まず飛鳥井木記の夢の中に入る条件は、殺意がある事でした。顔削ぎは未遂でも夢の中に入っていました。なので飛鳥井木記の夢とミヅハノメを別に考える必要があるのかもしれません。
3話の病室で本堂町が少し気になる台詞を言っていました。
「ミヅハノメの名探偵補正がどれだけ下駄を履かせてくれるかに掛かってるかも」
(画像は省略)
これが冗談なのか本当なのかは分かりません。ミヅハノメのシステムは明かされていない部分が多いからです。
本当にシステムによる補正があるのか、もしくは飛鳥井木記の夢に居座った連続殺人鬼たちと同じ存在であるのが求められるのか。これにも仮説程度しか立てる事は出来ませんでした。
6話の役割
今までの激しいイドから一転、夜行列車のような落ち着いたイドが登場しました。こういう緩急が付けられるのもさすがとしか言いようがありません。
そして次のイドは主人公のものなので、もう次の展開へと向かって行く事になります。
これだけ次々と予想不可能な展開が押し寄せる作品ってありましたっけ? しかもジョン・ウォーカーやカエルちゃんといった謎には少しのヒントも与えられていないという……。
考察殺しですね、これを必死で考えていた人間がバカみたいじゃないですか。……ねぇ?
でもまぁ、いい経験をさせて貰いました。
6話の再考察は終了、これで約半分。緊急事態宣言なんてものが出されたようですが、職場環境に変化はなし。なのでこのままのペースでいきます。
皆様もお体に気をつけて下さい。