アニメをっち

アニメの感想、持論などを好き勝手に書いております

アニメ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」 8話の再考察

 全話視聴済み。その観点から分かった事やそれでも分からない事に可能な限り回答を出して行きます。

 8話は砂漠のイド、酒井戸&穴井戸のデコボココンビ回です。

 

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 

イドから情報が来なかった理由は?

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©IDDU/id:INVADED Society

「穴井戸が目を覚ましました」

「けど、イドの情報来ませんね」

 

 鳴瓢と穴空きの二人がイドに投入された後です。なぜか穴井戸が目を覚ましても井戸端に情報が来ていません。

 この後に酒井戸が目を覚まし、ようやくそこで井戸端からの観測が可能になります。

 

 なぜこんな事が起こったのか? いくつか思い当たる点があるので挙げてみます。

 

  1. 二人の名探偵を送り込んだ事でいつもと違う影響が出た。
  2. 井戸端は片方の名探偵からしか情報が得られない。
  3. 穴井戸はイド内でも記憶を持ち越せるので、何か不具合が起こった。
  4. 局長が何か細工をしていた。

 

 検証してみます。

 

 まずは1.ですが、この回以外で二人の名探偵をイドに送った事はなかったか? と思い調べてみました。すると12話で自殺した局長を追って酒井戸と聖井戸の二人が同時にイドに入っています(裏井戸含めて三人)。


 しかしこの時には井戸端が機能していないので井戸端への影響を確認する事は出来ません。が、酒井戸と聖井戸の二人が直ぐに活動している様子は見て取れます。

 

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 10話の井戸嵐が起こる前に説明されますが、穴井戸は酒井戸が目を覚ます前に自分の腕に結ばれた布をほどいています。自分のと酒井戸の分と。

 それに対して13話では二人が目を覚ますのにそれほど時差があったとは思えません(あくまで推測)。

 

 なので1.に関しては否定できませんが、可能性は薄いと考えられます。

 

 2.に関しても同様です。比較できる情報がないので分かりません。

 

 次に3.ですが、穴井戸は既に何度もイドに潜っています。その際に特別な事例は発生していないようなので(早く死ぬぐらい)この線はないでしょう。

 穴井戸が自らの意志で井戸端の監視を逃れた可能性はありますが、それらの方法については作中で一切触れられていません。なのでここでは考えない事にします。

 

 4.局長が何か細工をしていたのではないか? 個人的にはこの説が一番シックリ来ます。

 ミヅハノメに関与し、井戸端の情報を操作できる局長なら可能だったのではないかと思うんですが、問題は局長にそのスキルがあったかどうか・ミヅハノメにそんな細かな操作が可能なのか、です。

 まぁこれは考えても仕方がないので不問とします。

 

 

 では、個人的に4.が正しいのではないかと思える点を書いていきます。

 

穴井戸の計画はいつから始まったか?

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 10話で井戸嵐を起こす穴井戸ですが、彼の計画はいつから始まっていたんでしょう?

 

ジョン・ウォーカーの影響

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©IDDU/id:INVADED Society

「殺されるに相応しい事をしたじゃないか。君をわざとこのイドに閉じ込めたんだ、まさしくこの場面を夢で見ていてね。同じ光景になった時に何かが僕を突き動かしてそれに僕は乗ったんだ」

 

 夢が影響している場合はジョン・ウォーカーが原因と考えていいでしょう。

 局長はここで追込みである鳴瓢と穴空きの二人を始末するつもりでした。既に七人の連続殺人鬼を作り出し、彼らが被害者を七人作る前に追込みによって逮捕or始末させている。

 

 この段階まで計画は順調に進んでるようです。

 

死にたがり

 穴井戸こと富久田保津はイドに潜ると頭の穴が塞り、数唱障害が復活して死にたくなる。しかし砂漠のイドでは簡単に死ねない。

 なので夢の中で見た酒井戸に殺されるという選択肢を取ったのでしょう。

 

 という事は局長は富久田保津のこの症状を知っていたという事になります。それは数唱障害だけでなく、イドでも記憶が持ち越せる事を。でないと鳴瓢の本名までは居えなかったでしょう。

 数唱障害は監視カメラで分かったとして(家の中が文字だらけ)、記憶が持ち越せるのはどうやって分かったのか? これについても明確な答はありません。ミヅハノメのデータを見て分かった、と考えるぐらいでしょうか。

 

穴井戸の嘘

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「何か……、お前持ち物はあるのか?」

「……手ぶらだ」

 

 カエルちゃんの側で次の行動を考えている時のやり取りです。穴井戸は「手ぶらだ」と言っていますが、この時に穴井戸のポケットにはカエルちゃんのスカートの切れ端である布が入っていました。

 

 他にも、早くカエルちゃんの側から離れようとソワソワしたり、「僕が先に死ぬよ」と言ったりと、いくつか先を匂わす行動を取っています。

 

 

 ちなみにこの項目の疑問点である「穴井戸の計画はいつから始まったか?」ですが、既に答えは出ていますね。

 

 イドに潜った時から始まっていた、が回答です。

 

局長の細工

 前項で見た通り、穴井戸の計画そのものが局長の企みでした。そして「イドから情報が来なかった」のと同じような現象がもう一度起こっています。

 

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©IDDU/id:INVADED Society

「(略)あの男の胸のポケットには、こんなものが入っていた」

「これは……!」

「いつの間に写真なんて!?」

 

 10話の井戸嵐が起こる前です。穴井戸が見せているのは鳴瓢の家族の写真。これを見て驚いているのは井戸端のメンバーです。

 井戸端ではイドの中のイドは観測できないようでした、なのでずっと穴井戸の様子を見ていたはずです。しかし穴井戸が取った行動を把握していなかった。

 

 

 やはりここにも作為があると考えていいでしょう。そしてそれが出来る人物と言えば、一人しか居ませんね。

 

4/15追記

 この部分ですが、井戸端は鳴瓢の覚醒に合わせて観測を再開した可能性もあります。なので2.の片方(酒井戸)の名探偵からしか観測できない可能性もあります。

 

 

 この辺りが「イドから情報が来なかった理由は?」の回答の一つである「局長の細工」説の裏づけです。

 もちろん、正解かどうかは分かりません。

 

「イドから出せ! 全部罠だ!」は何が罠だったのか?

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 8話のラストでとりわけ印象的なのがこの台詞。この罠とは一体なんだったのか? 分かっている方には今更なので飛ばして貰って構いません。特別な回答はないです。

 

スリード

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 酒井戸はこの台詞と同時にイドの中のイドに潜ろうとしています。なのでこれが罠か! と思わせておきながら実はこれではありません。

 

 百貴さんはその前の取調べシーンで「仲間たちがお前のイドに入っている」と言われ眉をひそめています。

 先を見ていれば分かりますが、百貴さんから思念粒子は出ていません。というか彼は殺人を犯していない。では、それは誰のイドなのか……?

 ここで百貴さんがその答に辿り着いていたのかは分かりませんが、自分のイドと偽って鳴瓢らをイドに潜らせている何者かがいる、それには気が付いたのでしょう。

 

 

 なので罠とは「自分のイドと偽って得体の知れないイドに鳴瓢(たち?)が潜らされている」、それが罠だ。という事になります。

 

 正直、この部分には悪意を感じました。「こんなの分かる訳ねーじゃん!」と……、完璧なミスリードですね。考察する人間の心を折って砕いてシュレッダーにかけている。

 この気持ちを鳴瓢に代弁して貰うと、

 

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©IDDU/id:INVADED Society

ドンガラガッシャン!

 

 こうなります。

(対マンの銃殺シーンと迷った)

 

砂漠のイド

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 雷のイドの成れの果て、作中でそう説明されています。

 草木の一本もなく、トンビが一匹獲物を探すように飛んでいました。

 

解釈

 精神的ショックも和らぎ、大事な人たちの影も形も見えません。そしてやっぱり死んでいるイドの主である鳴瓢。

 胸のポケットに家族の写真が入っているのが切ないですね、それ以外は全て砂に帰してしまった。

 

 10話で穴井戸が「僕たちの事もカエルくんの事も殺しはしなかったものの、助けもしなかったあの男」と言っています。

 確かに雷のイドでは鳴瓢が名探偵とカエルちゃんを手錠でつないで生き残らせようとしていた。でも今回は一人で歩いて流砂に飲まれて死んでいました。

 

 他者への関心も薄くなっている。この辺りは花火師との会話や穴空きとのやり取りで分かりますね。

 何度も言いますが、鳴瓢が優しくするのは妻か娘の姿を重ねた相手だけです。

 

流砂に飲まれる性質?

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 何者か分からなかったこの人物ですが、後にこれがイドの主である鳴瓢だと分かります。流砂に飲まれて死んでいます。

 

 そういえばもう一人流砂に飲まれた人物が居ました。

 

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©IDDU/id:INVADED Society

 

 名探偵酒井戸です。……同一人物ですね。

 この時は穴井戸の助言で流砂から抜け出していますが、一人ならこのイドの主と同じ結末だったのかもしれません。

 

 何か暗示的というか墓穴にはまるタイプというか……、鳴瓢ってそういう性質なの?

 

8話の役割

 今までは連続殺人鬼の逮捕が目的でした、その為にイドに潜って事件を解決する。その流れがここで変わっています。

 本堂町を助けるという動機で動いていますが、局長の罠にはまったりイドの中のイドという未知の世界へと飛ばされたりと、謎の中で更なる謎に直面していきます。

 そしてここからミヅハノメの存在そのものへの疑問に向かって突き進む事になります。

 

 

 という辺りで8話の再考察は終了。

 疑問形式で進めると記事が書き易い事にいまさら気付きました。何事もやってみないと分からない。

 そういえばツイッターの方でこんな企画がされているようです。

 

 

 えー、個人的にも色々聞きたい事はあるんですが、監督さんがどこまで知っているのか不明なのと、ここまで来たら自分で考えたいというのが本心ですかね。

 でも、分からない事があるなら聞くのも一つの手段でしょう。

 

 ちなみに期間がいつまでなのかは分かりません。

 

 

 

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