アニメ「啄木鳥探偵處」 3話に登場した短歌の解説
今回も一首のみだったので、いくつか作品を補足するような情報も書いています。興味のない方はスルーして下さい。
4首目 さりげなく 言いし言葉は
「さりげなく 言ひし言葉はさりげなく
君も聴きつらむ それだけのこと」
…ているだろう。…たであろう。▽目の前にない事柄について、確かに起こっているであろうと推量する。
さりげなく言った言葉は君もさりげなく聞いただろう。それだけのことだ。そんな意味のようです。
少し検索してみたところ、恋の短歌のようですね。君というのが思い人でしょう。そんな思慕の念から友人である金田一の行動が許せなかった、と解釈するべきでしょうか。
画像は平井太郎という少年ですが、これも啄木の短歌です。
江戸川乱歩
ちなみにこの平井太郎ですが、ペンネームは江戸川乱歩。『怪人二十面相』や『D坂の殺人事件』で有名な文豪ですね。
最近は小さな名探偵の元ネタになっているのでそっちの方が知名度が高いかもしれません。
江戸川乱歩というと推理小説化のイメージが強いかもしれませんが、かなりのエロ・グロ作家でもあります。それをこんな可愛いキャラクターにしていいのかと、少し疑問には思ってしまいますが……。
まぁこういう経験を元に歪んでしまったという解釈は可能でしょうか。
労咳=結核
「私は、労咳(ろうがい)なんです」
一瞬なんの事か分からなかったので調べました。
という事らしいです。えっと、一応ですが老害ではありません。
1949年BCGワクチンによる結核予防接種が法制化
結核のワクチンが開発されたのは1921年のようですが、日本で法制化されるのは1949年。それまで結核は不治の病でした。
ちなみに最近コロナウイルスで話題になったBCGですが、このBCGが結核のワクチンだったんですね。知らなかった……。
推理
推理に関しては完全に外しましたね。あの目の人物がまさかこの子だったとは……。1話の印象からこの作品ではそれほど込み入った推理はしないと思ってたんですが。
見事にミスリードされてしまいました。
「YESU KIRISTO」で検索すると、なぜかグーグル先生が「もしかして: YESU KRISTO」と返して来るので何かおかしいとは思ってました。
綴りが少し違うんですね、KIRISTOとKRISTOで。
その時に画像検索で見つけたのがこちら。
KIRISTOとなっています。
これだけでアイヌ出身と分かれと……? まぁ分かったところで推理の役には立ちませんでしたが。
二銭銅貨
ラストシーン。啄木から記念品として受け取った二銭銅貨ですが、このタイトルは江戸川乱歩の処女作となっています。青空文庫にもあるので興味のある方はどうぞ。
と、なぜか江戸川乱歩が主役のような扱いになってしまいました。でも今回の事件を解決したのは彼だったので良しとしましょう。
4話は一話完結がいいなーとつぶやいて終わります。