アニメをっち

アニメの感想、持論などを好き勝手に書いております

アニメ「天晴爛漫!」 3話の感想、分析 part 2

 part2では後半のレース対決を中心に書いていきます。余裕があれば細かな点を片付ける予定です。

 前回の記事はこちら。

 

woti-samurai.hatenablog.com

 

 

レース関連

内部構造

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会


 まずしびれたのはこの画像。1話に出て来た船のような車の中身ですね。

 

 ロボットアニメを含めてフィクションにはその内部がどうなっているのか良く分からない装置やメカが登場します。

 それは主にデザインが重視されていたりオモチャを作る為に配慮されていたりと様々な理由があるんですが、この作品の車は違うようです。

 

 こうやって内部がさらけ出せるという事はこの車の構造や仕組がしっかり作り込まれているという事です。その自信にまずうなってしまった。

 まぁ、決してカッコいいと言えた代物ではないんですけどね。蒸気機関がやたらとでかいです。

 

初速

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

 

 やはりガソリン車の爆発力に比べて蒸気機関は初速が遅いです。1話の冒頭、本レース部分を観てもこの欠点は克服されていないようですね。

 

 では、なぜこんなに初速が遅いのか? ですが、調べてもまだ良く分かっておりません。

 

ブレーキ

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

 

 岩の折り返しポイントで天晴がレバーを引くとブレーキが掛かりました。タイヤの正面に摩擦を与えてますね。

 

 自転車のブレーキを想像して貰うと分かりやすいかもしれませんが、ブレーキは基本的に側面に摩擦を掛けます。場所もタイヤではなく内側のリム(名称は検索して調べました。間違ってるかもしれません)部分です。

 摩擦で止める方法は同じですが、場所が違いますね。タイヤがガリガリ削れそうです。

 

 専門家ではないのでハッキリした事は言えませんが、以前調べていた時に見つけたのはこちら。

 

ja.wikipedia.org

1867年に車輪の外周にゴムを取り付けるようになり、それまでの金属、木の車輪から脱皮する。ゴムとはなったがまだ空気入りはなく、ソリッド(総ゴム)タイプであった。

 

 このタイヤの素材は分かりませんが、少なくとも空気入りのゴムタイヤでないのは間違いないでしょう。側面にブレーキを付ける必要がないのはパンクの恐れがないから。

 それと公式サイトにレーシングカーの画像があるんですが、そちらとこの試作機ではタイヤの素材が違うようです。

 なので短距離用にこんな形のブレーキを使ったのではないかと考えられます。

 

 

 ちなみに空気入りタイヤが実用化されたのは1895年にヨーロッパで行われたレースが初のようです。なのでその辺りの技術も入り混じって使われると思います。

 古い技術(蒸気機関)と新しい技術(ガソリン機関)の戦いはこの作品の一つのキーだと思うんですが、作中では余り触れられていませんね。

 個人的にはその辺りも気になるところです。

 

ジャンプ

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

「飛んだー! 死んだー!?」

 

 少し時間が前後します。

 折り返し前に天晴たちの車が崖を飛び越えるシーン。

 

 当然ですが、翼の付いていない車が加速するだけで空を飛ぶ事はありません。もし飛ぶなら現代社会は飛ぶ車による事故が多発しているはずです。

 速度によって軽く浮く事はあるようですが。

 

 良く見ると車が崖に差し掛かる時に小さな段差があって車体が持ち上がっています。ここを対決の場所に決めたのは天晴なので、そういう段差のある場所を見つけていたか、もしくは自分で作っておいた可能性もあります。

 

着地

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

「耐えられる!」

 

 天晴はこう言ってますがかなりの衝撃でしょう。

 ブレーキの項目で見たようにタイヤは空気入りではないので衝撃を受け止める事は出来ません。更にサスペンションと言われるタイヤが受けた衝撃や段差による揺れを車体に伝えない為のスプリングのような物があるんですが、前輪には付いてるのかな? では後輪は……?

 でも「内部構造」の項目にある画像を見たところ、それらしい物は無いように見えますね……。隠れてるのかな?

 

 なので普通なら、この着地で乗っている人間も含めてバラバラになってしまうでしょう。でもこれはフィクションです、ある程度の誇張は許されます。

 天晴たちが出来たからといっても決して真似しないで下さいね。

 って無理か。

 

緊急加速ブースター

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

「緊急加速ブースター、始動!」

 

 最初、何が起こっているのか分からなかったんですが、ニコ動のコメントで分かりました。

 

 天晴の指示で小雨がレバーを引くと、上部の煙突のような蒸気排出口が閉まります。それでも蒸気機関で加熱を続けると逃げ場のない蒸気が大量に溜まります。それを一気に後方へ噴出してジェットエンジンのように前へ飛び出す。

 蒸気機関のみが飛び出したのは車輪を回転させる力よりも蒸気の噴出力が勝ったからでしょう。蒸気を後方に排出し続ける事で推進力を得る、恐ろしい発想です。

 実際に可能なのかは分かりません。

 

 しかし綺麗に外れましたね。まぁあれだけの重さの物を頑丈に固定する必要も余りないので、そこを突っ込むのは無しにしましょう。

 何にしろ度肝を抜かれる面白い発想でした。



その他

 後は細かな点のみになります。

 

ゼンマイアシスト付き二輪車

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

「なんだそれは?」

「ゼンマイアシスト付き二輪車だ」

 

 どこかで見たようなデザインですね。飄々とした天晴にはピッタリな乗り物な気がします。

 

 ゼンマイと言っておきながら一度も巻いてないじゃないか、と思ってたんですが、ちゃんと巻いてました。

 

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

 

 前の画像の前に少しですが巻くシーンがありました。取り外し可能なハンドルのようです。

 これを巻いて動力にするんですが、最近の子にはゼンマイと言っても通じるのかちょっと不安です。個人的には腕時計の電池切れが面倒で、手巻き式の腕時計を使っていた事があるので馴染みはあるんですが。

 

 最近見かけたのは『日常』の中に出て来る子供博士が作ったロボ子の背中に付いていたあれです。……って通じる人が限られますね、諦めます。

 興味のある方は各自で検索して下さい。「ぜんまい」だけだと植物が出て来るので「ぜんまいばね」がおススメです。

 

 

 しかしここまでで蒸気・ガソリン・ゼンマイと色々な動力が登場しています。ただのカーレース物かと思ったらかなり博識な方が脚本を書かれているようで、今後にも期待してしまいます。

 コロナで延期してるけどね。

 

サウザンドスリー

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

「こいつ、いや、この人は、サウザンドスリーのディランだ!」

 

 ディランというのはこのキャラクターの名前です。サウザンドスリーというのが何の名称なのかは分かりませんが、公式サイトのキャラクター説明には「伝説のアウトローサウザンドスリーの一人」とあります。

 

 伝説の無法者と言われる悪名高い三人が居て、その内の一人、という辺りでしょうか。

 キャラクター説明にはその三人の名前があり、それぞれがレースに出場するようなので組織やグループの名前という訳でもなさそうです。

 

ホトトとソフィア

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©2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会

「始めましてホトトさん、お元気?」

「……はい」

 

 中盤で一度だけ言葉を交わす二人。ホトトのリアクションが薄く、表情も冴えない感じなので引っ掛かりました。

 

 序盤でホトトは家族が居る、と言っています。そしてそれは母さんと姉と弟たちだそうです。

 なのでホトトはソフィアに話し掛けられた時に姉の事を思い出したのではないかと想像しますが、このシーンが後にどんな意味を持って来るのかは分かりません。

 何の意味もないのかもしれません。

 

 

 この辺りで3話も終了。4話が待ち遠しいところですが、まだ再開の予定はないようです(5/5現在)。

 しばらく期間があきそうなのでその間は別の作品に手を出すと思いますが、再開次第またこの作品を追っていきたいと思っています。