アニメ「星合の空」12話 問題の後半
では後半に入ります。
扱うのは下記の5点。
ソフトテニスってこんなに楽しかったんだな
後半へ入る前に前回の深堀ポイントへ。
「柊真、ソフトテニスって面白いな」
「ほんとだ、こんなに楽しかったんだな」
双子との試合中のやり取り。ソフトテニスの面白さ・楽しさに始めて気付いたようなメガネくんの発言。
今までメガネくんがソフトテニスをして来たのは兄のようになる為です。ブラコンという訳ではなく、そうすれば母親に認めて貰えると思い込んでいるから。
だからここで初めてソフトテニスの楽しさに気付く。
自分で自分の楽しみを見つけるっていうのは当たり前の事に聞こえるかもしれないですが、人はどうやっても親の影響を受けます。それは子供に暴力を奮ったサッカー好きの父(つばさくんの父親)ほどではなくとも、誰しも少なからず受けるものです。
だから親の影響から抜け出すには、自分で自分の価値基準を見つけなくてはいけない。親に認められる為ではなく、自分で自分の楽しみや喜びを見つけ出す必要があるんです。
そういう意味で凄くいいシーンな訳ですが、先の展開を知ると悲しくなりますね。
それでも親に認められたい
兄の携帯に電話を掛けると、なぜか母親が出てしまう(LINEならこうはならなかったとか言ってはいけない)。
「良かったわねぇ」
「頑張ったのねぇ」
試合の事を母親に告げるとこんな言葉が帰ってきます。嬉しさで熱いものが込み上げるメガネくん。
あれだけ母親に対して憎まれ口を叩いていたメガネくんですが、心の底では母親に認められたかった。この表情がもう切ないです。
子が親の愛を求めるのは動物的な本能で、独り立ちして生活して行けるようになるまでは親の庇護がないと生きていけないから。
人間は特にその時期が長いらしく、結果として親から暴力的というぐらいの影響を受ける事になります。それは実際の暴力ではなくても、人生を大きく歪める(形作ると言ってもいい)ほどの影響を受けます。
人がこの本能的な刷り込みから抜け出すのは今のところ不可能なようですね。だからこういった問題はなくならないのでしょう。
どうしてそこまで子供が憎いのか?
「嫌いなのよ、憎くてたまらなかった。私を苦しませた、あなたが」
母親から両親の離婚が告げられます。そして最後に言われたのがこの台詞。
中々、凄まじかったですね。声優さんの演技も相まって恐怖すら感じました。それと同時にどうしてここまで子供を憎めるのか? 一体何があったのか? 本当に気になるところですが、情報が余りにも少なすぎて分かりません。
この謎が解決する日は来るんでしょうか……?
このカットも恐らく意図的でしょう。二人の間に木の枝が入り込んでます。大きな溝が出来てしまった。
オヤジさんは何をしたのか?
次はサンバイザーくん。
試合結果を母親に報告したいのか、嬉しそうに帰宅します。
すると玄関に靴が。
そして足元には割れたグラス?
「ショウ、来てるの?」
台詞の通り、この人は確かXジェンダーの子の回で会話に出て来た母親の友人ですね。靴はこの人の物です。まさか登場するとは思わなかった。
母の居場所を問うサンバイザーくんの言葉に対しても、うつむくだけで何も言ってくれません。
そしてテーブルの上には封筒が。
キャプチャしてようやく気付いたんですが、封筒の先が切れてますね。中身が抜かれてるって事なんでしょう。
この記事を書くまでは、どうして父親が来たのに封筒がそのまま残ってるんだ? と疑問だったんですが、中身はしっかり無くなってます。分かりにくい。
推察すると、オヤジさんが金目当てにまたここへやって来た。すると休みだった母親と出くわしてしまう(休みだから試合の見学に行く等、母親が言っていたと思います)。
そしてグラスを割るような騒動があって、オヤジさんは金を持って帰る・母親は友人に連絡を取って来てもらう。
恐らくこんな感じだと思います。友人を呼んだのは警察沙汰にしたくなかったのと子供にそんな姿を見せたくなかった、その辺りの理由でしょう。
でも一つ引っ掛かってるのは、割れたガラスが扉の前にあるっていうのがちょっと妙な感じですね。
最後の展開へ
ここから見た目通り雲行きが怪しくなります。この色使いがまた……。
300円の包丁というのがちょっとリアル。100円のより切れ味いいよ! ってこと?
ここでちょっと女の子のシーンを挟みます。
ソフトテニスの絵はネット上でまだ叩かれているようです。それでも路線を戻さずに突き進んでますね。
前半の双子戦で主人公ペアの活躍を見て「楽しそう……」と呟いてました。この子もそうありたいと思ったんでしょうかね、吹っ切れるのも時間の問題かな。
オヤジさんの部屋。
処分する気もなさそうな酒瓶が並んでます、でも本は結構読んでるみたい。明らかに上機嫌ですね、金が入ったからでしょうか。
「このままじゃダメだ」
サンバイザーくんがやって来ます。
何気に鞄が変わってますね、服装はそのままみたいですが。ソフトテニスのバッグだとかさばるから? それともソフトテニスを意識したくなかったのか。
「あいつが居る限り、俺たちは自由になれない。……終わりにするんだ」
そして買った包丁(いつの間にか包装が取れている)を手に部屋の前へ……。
ここで終わりかよ! っというラストでしたね。色々な意味で続きが気になる作品となってしまいました、制作的な意味でもストーリー的な意味でも。
監督さんも続きを作りたいらしいので、その為の方法をいくつかツイッターに書かれています。
その辺りも含めてもう一記事書く予定。少しだけ深堀と展開予想もあるので、二記事は書くかな?
にしても、ブログを始めて最初に大きく取り上げたアニメがこんな結末を迎えるとは……。中々に前途多難です。
あ、ちなみにこの後半部分なんですが、実は五分ほどしかありません。恐ろしく長く感じたんですけどねぇ。