アニメ「鬼滅の刃」が好きになれない三つの理由
作品内容をディスるつもりはないですがそうなる可能性もあるので、この段階で反感を抱いた方は速やかにブラウザバックをお願いします。
といってもワンクールの途中ぐらいまでしか見てないので、その段階の感想になります。原作にも触れていないです。
三つの理由
作者に家族愛はない、家族を殺す必要はなかった
一話で家族が殺されます。そんな悲劇から始まる事でこの話が家族愛を描くものだと勘違いされる方も居るかと思うんですが(実際に居た)違います。
アニメ内で妹以外の家族を思い出すのは五話か六話辺り、しかも妹の回想です。主人公は妹妹で全く家族を振り返らない。
妹を人に戻す事で精一杯だったとしても、妹を通して家族を思い出すような描写は可能です。でも、そういった描き方は一切されていない。
だから家族を殺す必要はなかったんですよね、きっと。
家族を殺せば鬼の残酷さは表現できるけど、そんなのその後のエピソードでいくらでも出来る訳です。
シリアスなのに簡単に人を殺すシーンを入れて、しかもその供養(死んだキャラクターへの配慮)がないというのは個人的に許せない。
作者の欲望がダダ漏れ
これは主に妹の禰豆子(ねずこ)に現れています。いわゆる妹大好き系の作者さんなんでしょう、まぁそれは好みの問題なのでいいです。
確か七話ぐらいの敵だったと思います、女はいくつを過ぎるとどんどん劣化する~みたいな台詞を吐いてました。あれって間違いなく作者の本心でしょうね。
実際、妹は吸血鬼で年を取らなくなったし、更に言うなら妹が可愛い理由って口がきけないからですよね。喋らない女は可愛い、という。
(少し検索して分かったんですが、どうやら片言ぐらいは話せるようになっているようです。まぁ論旨的には問題のない範囲です)
あ、ちなみにその事が悪いと言うつもりはありません、特にフェミニストという訳ではないので。
ただ妹フェチで歳を取らない少女が好きという作者が、その妹を人間に戻そうというストーリーを描いているという、その矛盾がどうしても頭を離れない。まともに楽しめない。
取って付けたような名言が多い
例えば一話のこれですね。
【耐久】鬼滅の刃 義勇「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」(1分) - ニコニコ動画
ポカーンとしてしまったんですよね。このキャラクターは何を言ってるんだろう、と。
ニコ動で観ていたので、その時の反応が真っ二つに分かれたのを覚えています。「え?」「どうした?」というポカーン派と、「カッコいい……」派です。
あのキャラクターが過去に何かあってその台詞を叫んだ、というのは分かるんです。でもタイミングが余りに急すぎた、ついて行ける人とそうでない人をハッキリと分けてしまった。
その後、ニコニコ大百科を見ていて納得のいく記述がありました。
あのクセの強さが好きか嫌いかで大きく分かれる、だそうです。
ああ、やっぱりそうなんだ。と思いました。
結局は好みの問題
えー、ここまでで一度、自分の文章を読み返してみました。
そして分かったのは、まともな批評になってるのは一つ目ぐらいですね。後は好みの問題でしかない。
ほとんどは宗教戦争というか性癖の違いぐらいなんだと思います。妹萌えが良く分からないんですよね、お姉さん大好き派な人間なので。
自分の欲望を表に出して作品を描くという方法は手塚先生が散々やってますし、それが悪いというつもりもありません。
(ケモナーに同性愛、後はなんでしたっけ?)
後はリズムが合わないぐらいでしょうか、これも楽しめる人には大した問題じゃないのかもしれません。
まぁ、家族愛に関しては作者さんにそんなものない、とハッキリ言えるし、無いなら最初から描くなとは思うんですが。
結局はこの作者さんとはいい酒が飲めないだろうなーと、そんなものなんだと思います。
時代設定が独特であったり世界観の薄暗さとでも言うんでしょうか、いいですよね。
それにアニメのスタッフはほんとに素晴らしいと思っています。映画ばりの完成度、それにCGを使った必殺技の描写。これがやりたかったんだろうなーと思わず唸ってしまう出来でした。
だからこそ、原作に惜しい何かを感じてしまう。そこなんだと思います。
結論
やはり批評は難しい、それに尽きると思います。
面白くないと言ってしまうのは簡単なんですが、それは作品の表現力が乏しいのか作品のメッセージが気に入らないのか、それともキャラクターが好きになれないのか10年後観たら分かる作品なのか。
様々な理由が存在します。
もうちょっと細部も見れる人間になれればいいんですが、その辺りも工夫しながらやって行こうとは思ってます。
とりあえず、一度批判めいた事を書いて自分なりの立場を表明しておきたかった。
という感じで締めておきます。
続きの記事。