アニメをっち

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ボーっと生きさせろよ

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  この記事を読んでから何かイライラが止まらない。そのイライラの原因はプライベートの事だという自覚がありながらも書き綴る。

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 今の社会は努力中心主義よりもっとタチが悪い状態にあると思う、それは効率主義だ。

(12/4 功利主義から効率主義に修正)

 何がタチが悪いかというと、効率主義は努力を問題としない。努力の出来る出来ないではなく、努力しても結果を出せなければ意味がない。という更にむごい状態だ。

 

 某メンタリストが支持されている(と個人的には思う)のはツールを提供しているからだろう、こうしたら直ぐに成果が出ます。今からでも直ぐ出来ますといった。5分10分で見れるビジネス書みたいなものだと思ってる。

 そういうものが今は必要とされているらしい。面倒な努力よりも効率的な努力、そしてその対価を直ぐに得られる。そんなカツカツな状況が今の社会ではないだろうか。

 

 

 そういえば上の記事を読んで最初に思い出したのは『勝間さん、努力で幸せになれますか』という本だ。(リンクの貼り方が分からないので興味のある人はググって下さい)

 最初から最後まで見事に平行線の対談だった、それは恐らく努力に対する二人の姿勢の違いだろうと思う。

 勝間さんは努力が楽しい、その結果喜んでくれる人が増えればなお嬉しいという。それに対して香山さんの方は努力なんてしたくない、ダラダラしているのが幸せという。

 どちらが正しいという事はない、それがそれぞれの経験や周囲の人間から学んだ事だ。

 これに対してきっとホリエモンならこう言うだろう。「楽しくない努力はするな」と(実際に言った訳ではない。勝手なホリエモン像です、語弊があったらすいません)。

 

 もう一つ思い出したのは、名前は覚えてないけどあるインフルエンサーの発言だ。収入を上げる方法についてのツイートだったろうか、同じ部長をやるなら分母の多い業界でやった方が収入は何倍にもなる、とかそんな発言だ。

 これを見てガッカリしたのを覚えている。やりたい事がないんだ、と。自分の居たい業界が特にないんだ、収入しか考えてないんだ、と。

 確かに収入を上げる方法ならその通りだろうし、そのツイートがどういう文脈でされた物なのかは分からない。

 更に言うとやりたい事がある人の方がない人より少ないという事実をここ二~三ヶ月で知って驚いた事実もある。

 ならその選択も間違ってはいないのだろう。そうやって賢く働いて賢く対価を貰う、良い事じゃないか。ついでに言うと、その賢い人たちはどんな風に賢くお金を使ってくれるんだろうとも思うが、これは大きなお世話か。

 

 別に個人攻撃がしたい訳ではない。金儲けが悪いなんて言うつもりもない。メンタリストやそのインフルエンサーが支持されるのは、それを必要とする人が多いからだ。この社会が今必要としているのはそういう人たちだからだ。

 

  もう一つ引用。これは確か『社会の抜け道』という本の中にあった言葉だと思う。

経済成長を優先して民主主義をおざなりにした結果

 が現状だ、と書かれていた気がする(記憶が曖昧で申し訳ない)。

 つまり経済成長を優先し、その結果経済にしか価値が見出せなかくなった国が不況によってそれすら失ってしまった。その成れの果てが現状なんじゃないか、と勝手に解釈する。

 民主主義でありながら資本主義でもある、というのは中々にバランス感覚が難しい事らしいが、その辺りは良く分からないので専門家に任す。

 

 

 効率主義というのは少しでも早く数字を出す・利益を出すという価値観だと勝手に定義するが、この価値観は相当貧しい。

 その理由は価値が一元化しているからだ、数字の奴隷になってしまっている。多元的であれば、ある点では勝ってある点では負けて、と自分の中で足し引きが出来る。誰かに否定されたとしても全否定される事はない。ましてや自分で自分を全否定する必要もない。

 個人的にはそれが豊かさだと思っている。

 

 

 嫌になるのは社会や価値観というのはそう簡単に変わらないという点だ。だから後十年二十年はこんな価値観と付き合っていく事になるだろう。人生の何分の一かをだ。

 嫌になる、クソっ食らえだ。

 

 メンタリストは余り好きになれないが、ホリエモンが好きなのは古い価値観と戦っているからだろう。勤勉の精神で客にとって何のメリットもない事を延々とやらされるより、功利的であった方がよっぽどいい。

 勝間さんはツールをばら撒くのではなく個人に対してモチベーションを上げる方法等をレクチャーしている点でも興味深い。先に挙げた対談の価値があったのだろうか。検索していると「無駄な努力をやめよう」という動画まであった。

 

 

 ついでに個人的な事を言えば、こんな金にもならないブログをここ最近ずっと続けている。一記事を書くのに数時間は掛かっているだろう。バカ丸出しだ。

 何が受けるのか分かっているなら自分も書けばいいと思う。「アニメに学ぶ学習法!」とか「仕事術は全てアニメの中にあった!」とか。

 押井守の著作を見ていてこんなのがあった、『仕事に必要なことはすべて映画で学べる』。未読なので内容は分からないが、似合わない事をすると少し笑ってしまった記憶がある。その反面、これを読んでこのブログでも活用できないか、などと考えている自分も居る。

 何てことはない、自分自身もドップリ効率主義に呑まれてしまっているのだ。だからこそイライラもする、これは自己嫌悪でもある。

 かと言って、仕事で疲れて『世話やきキツネの仙狐さん』を観ている人に「仙狐さんに学ぶ仕事術!」なんて記事を読ませたいとは思わない。前に書いたが「萌えの本質は許し」なのだ。現実逃避したい人を無理に現実に戻す必要はない。

 いや、でももしかしたらやるかもしれない。いや、でも、どうだろう……?

 

 

 最後に、タイトルは某番組の有名な台詞を少し改変して使わせて頂いた。ぶっちゃけその番組は観た事がない、どのように使用されているのかも知らないが、この台詞は単体で大嫌いだ。

 ボーっと生きていいよ、そう言われる社会になる事を願ってやまない。