アニメ「ID: INVADED イド:インヴェイデッド」1・2話段階での考察 Part2
前回の記事に続いてもう一度、分かった範囲で書いていきます。一応、前回の記事のリンクはこちら。
カエルちゃんを殺したのはアナアキか?
1話の終盤でカエルちゃんの体に隠れていたアナアキを主人公が見破ります。そして「蔵」の補佐が言います。
「酒井戸、カエル殺害の犯人を特定
でも考えて欲しいんですが、アナアキによって殺された人たちはこのイドの世界でどうなっていたか?
答は家族です、本当にアナアキが手を掛けていたなら胸にナイフが刺さっている訳がない。家族の一員として被害者の中に加わっているはずです。
それに被害者たちはカエルちゃんを見て何と言っていたか? 「知らない」と言っていました。なのでこれはミスリードではないか、と思われます。
ならカエルちゃんを殺したのは誰か? 残念ながらそれはまだ分かりません。
それぞれの動機
入り組んだ作品なので少し整理してみます。
- 主人公 - カエルちゃんの死の謎を解く
- 「蔵」 - 殺人事件の解決、ジョン・ウォーカーの逮捕
- 糸目局長 - 「蔵」の運営?
面白いのは主人公の動機と属する組織「蔵」の目的が違うこと。刑事もののパターンとしてはチームとして事件の解決に挑む事が多いんですが、主人公は受刑者です。イドに入れるというだけで使われているに過ぎない。
更に言うとカエルちゃん殺害の謎が解ける事と「蔵」が目的とする事件解決とは何ら関係がない。この辺りは前の記事でも触れました。
当たり前を疑え
住んでる世界そのものを疑う奴なんて居ないか……。しかし名探偵の仕事はそこにこそある。俺は世界のあり方すらも疑っていい」
恐らくですがこの台詞は視聴者に向けたものではないかと思われます。読み込むほどに作品内の事実関係にズレが出て来る、そこには何か意味があるのではないか? と思ってしまいます。
そうは言っても、この記事を書いている人間にもそこまで分かってる訳ではないんですが。
それと補助線が気になりますね、保険とでも言うんでしょうか。「夢の中では何だって起こり得る」という台詞です。
一体どこまで計算されて作られているのか全く分かりません。
いつもの台詞
「俺はこの子を知らないが、名前だけは分かる。この子はカエル。そしてこの子の名前を思い出す事で俺は自分の事も理解する。俺の名は酒井戸。……ん? 下の名前は思い出せないがまぁいい。
大事なのは俺が名探偵であること、そして俺はこの子、カエルちゃんの死の謎を解かねばならないという事だ」
当たり前と言えばこの台詞。何度も繰り返されてそれが視聴者にとってただの記号と化して行く。でもその台詞には大きな意味が隠されていた。
と、多分そこを狙っていると思ってるんですが、この台詞も謎だらけですね。
- なぜ名前が分かるのか?
- カエルという名前の意味は?
- 酒井戸は本名とは違う、その名を名乗ることに意味は?
- なぜ自分が名探偵だと思っている?
- 死の謎を解く必要があるのか?
名探偵に関する一つの予想ですが、娘に何か言っていたんではないかと思います。「パパは名探偵だから」とか「パパに解けない謎はないよね」等の。
嫁さんに言っている可能性もあるんですが、それだとちょっと痛い人な感じがしたのでやめておきます。
まぁ、本当に名探偵だったという可能性もあるんですけどね。
イドという世界
これは前の記事の補足です。
「ここで解くべき謎が見当たらないじゃないか」
なので俺は、頑張って生き延びる理由もない。
イドというのは犯人の殺人衝動の世界です。もしかしたらその中に一般人が入り込んだら生き続ける事すら不可能な世界かもしれません。
実際に主人公は上記の台詞を言った後、あっと言う間に死んでいます。それぐらい何か動機がないと生き延びる事が出来ない世界なのかもしれないです。
「連続殺人鬼の殺人の衝動そのものの世界だぞ、イドってのは。そんなところで活躍する名探偵が、まともなはずねぇだろ」
(関係ないですが、この台詞で一番に思い出したのは竹原ピストルでした)
(これを踏まえて最初の項目である「カエルちゃんを殺したのはアナカキか?」を考えると、そうかもしれない、と思ってしまいます。でもドリルの世界で死んでいたカエルちゃんは? 本当に自殺なんでしょうか? うーん)
糸目局長黒幕説?
個人的にこれはないだろうと思ってはいるんですが、一応検証してみます。といってもほとんど情報がないんですけどね。
「警察組織の中で、蔵と井戸端は既に特別な扱いを受けています」
「井戸端」はイドの情報解析に当たる特殊組織。この会話相手で一つ前の写真の人物(個人的にはベテラン刑事と呼んでますが)は外務分析官と呼ばれています。
彼ら全員の属する組織名が「蔵」です。この辺りは公式HPの「CHARACER」で説明されています。
「蔵」発足から半年、という台詞がありました。組織が出来るまでの期間もあるでしょうが、半年でかなり特権的な力を有しているようです。
この糸目局長に権力欲があるのかは分かりませんが、かなりの力は得ているでしょう。でも、恐らく指摘されているのは別の点だと思われます。
局長=ジョン・ウォーカー?
確かにジョン・ウォーカーは白髪です。顔もなぜかモザイクが掛かっていて分からない。髭の有無はありますが、付け髭の可能性もある。
それに一つのパターンとなってますね、善人そうな協力者が黒幕だった、というのは。それともう一つ言われるのは「糸目は黒幕」という説。
目で読み取る日本人と口元で読み取る欧米人。
絵文字の違いは割りと有名だと思うんですが、日本人の感情表現において目は重要とされています。なので表情の読み取りが難しい糸目は感情を隠していると感じられるのではないでしょうか。
話を戻します。
局長=ジョン・ウォーカー説ですが、現状では情報がなさ過ぎて否定も肯定も出来ません。
ただ、今後に写真立てや待ち受け画像で娘や孫の写真が出て来たら注意していい、と思われます。その場合は復讐ですね、誰に対してかは分かりませんが。
とりあえず現状で分かるのはここまで。検証って思ったより楽しいですね。ああ、3話が来てしまう……。
(と思ってたら記事を投稿した段階で既に3話が投稿されてました)